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旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。 [★★]


「旅」という言葉と雰囲気が大好きなんだよなあ私は。これは最高。
遅ればせながら「とある飛空士への追憶」「ロミオの災難」と同様ラノサイ杯で知った作品ですが、これは良かった。
人名が一つも出てこないっていうのも割と斬新でしたね。


旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。 (電撃文庫)
旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。 (電撃文庫)


世界は穏やかに滅びつつあった。「喪失症」 が蔓延し、次々と人間がいなくなっていったのだ。
人々は名前を失い、色彩を失い、やがて、存在自体を喪失していく……。
そんな世界を、一台のスーパーカブが走っていた。
乗っているのは少年と少女。
他の人たちと同様に 「喪失症」 に罹った彼らは、学校も家も捨てて旅に出た。
目指すのは、世界の果て。辿り着くのかわからない。でも旅をやめようとは思わない。
いつか互いが消えてしまう日が来たとしても、後悔したくないから。
少年と少女は旅を続ける。
記録と記憶を失った世界で、一冊の日記帳とともに……。


目指すは世界の果て。少年と少女の旅はこれからも続いていく――。

世界を静かに脅かす「喪失症」。これが世界に蔓延し、人が消えつつある。
名前を、記憶を、色を、影を、最終的には突然として存在を――以上の順で進行する「喪失症」を抱えた一組の少年少女。そんな彼らは全てを放り出して一台のスーパーカブに乗り、旅に出ます。そんな二人の旅の過程――全体からしてみればほんの少しの旅路なんでしょうがそれが描かれています。

「ねえ、少年」
「なんだい、少女」
少年と少女はすでに自分の名前を「喪失症」により失い、互いを上のように少年少女と代名詞で呼び合います。でも彼らにとってはこれが固有名詞。まあ名が失われてしまったのでそうする他ないんですけど。また、旅の途中で出会う人たちも名を失っていて全て代名詞しか出てきません。そういった意味で、この作品には人名が一つも出てこないんですよね。
また、「死」という概念の亜種的なこの「喪失症」ですが、少年少女をはじめ出てくる人物は別段罹ったからと言ってうろたえたり、泣き喚いたり、マイナス思考だったりはしません。むしろ逆です。
自分がいつ消えるか分からないのに、そうしていても仕方ないってことでしょう。開き直るって言い方はちょっと語弊があると思うけど、いい意味でそんな感じ。登場人物は実に生き生きしてます。

幕間をはさんで全部「夢」「翼」「旅」と3つお話があるのだけど、どれも良かったなぁ。
あえて選ぶのであれば、やはり2つ目の「翼」。最後はあんな形になってしまったけど、ボスの想いはきっとその翼に乗せて届いていったと思います。
ドラム缶風呂で緩みきった表情の少女の挿絵がものすごいほんわかしてて好きですね。

ところで、どの章でも出会う人たちからみれば少年少女は「恋人同士」という印象が強いみたいでしたね。
まあ、それは無理もないでしょう。一緒に旅までしてるんだから、互いの体のほくろの数まで知り尽くしてるんだろう? むしろそれが当然みたいな。
二人はあえてそれを拒んでいるようですが、反面素直になれない本心は相手のことをちゃんと想っているわけで、なんとも微笑ましいこと。特に少女の方は意地っ張りで、天然入ってる少年の言葉に赤くなったり、「旅」のお話で姫とカブに乗っている少年を見て嫉妬しまくる姿はまさに恋する乙女。
願わくばちゃんと恋人同士になってほしいと私も思うわけですが、そんなものは無粋でしょう。だって、二人は旅を経てすでに通じ合っているのだから。

行く先々で出会う人たちとの交流が楽しくて、時折うらやましいなぁなんて思ったり。
旅を通じて描写される情景も、温かくてどこか気持ちがいい。こういう雰囲気大好きなんだよ私。
いつ片方が消えても分からないのに旅を続ける少年と少女には、もちろんそういう覚悟もあると思うのだけど、やっぱりいつまでもこのスーパーカブでの旅を続けてほしいなあ。恐らくは続編もないと思うけどここで終わったほうが引きずらなくていいかもね。
いつか終わる旅、けれどいつまでも終わらない旅になりますように。


当たり作品です。切ないけど、温かくて良かった。余韻に浸れるのもグッド。
女の子に「全てを放り出して、旅に出てみないか?」と問われたら私ならどうするだろうか。超オススメ!

2008-11-02 : 文庫感想 : コメント : 7 : トラックバック : 0 :
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非公開コメント

うーん!おもしろかった!!
しっかりとした名前がないのが、逆に読みやすくて・・・・・・

少女と秘書の会話はすごい好き!!
ただボスが消えたのは悲しかった。
「せっかく飛行機のってたのにさ」
とか考えると本気で悲しくなってくる。
でも、消える前にのれたのはよかっ
たんだろーなー。
少年の黒い部分とかもうはまる!!
姫をからかう(?)ところとか、
「あー黒いな~。」
なんて思いながら読んでました。

とにかく、できれば消えてほしくないなぁ・・・・
2人の旅が長く続くよう、祈るばかりです。

2009-03-01 13:02 : 灰色 URL : 編集
>灰色さん
確かにしっかりとした名前がないというのも逆に読みやすいかもしれませんねー。
私もボスのお話は好きでした。アレは切ないですわ。
2009-03-02 17:28 : 絵空那智@管理人 URL : 編集
うーん。なんか、管理人さんからのコメント嬉いっすね。
話も面白かったけど絵もよかった。
余談ですが・・・「シゴフミ」の小説版おもしろい!やっぱり絵が可愛いのは好印象!
2009-03-12 13:59 : 灰色 URL : 編集
>灰色さん
なんという余談。シゴフミはアニメしか観たことないんですよね。
絵に惹かれて買ってしまうというのもラノベの醍醐味でしょう。
2009-03-17 03:02 : 絵空那智@管理人 URL : 編集
そうですか~・・・。アニメしか見たこと無いですか~。
シゴフミ読んだら感想書いてほしかったんですけどねー。
それで本題は、方密さんって新人さんなんですか?この作品がデビュー作でしたっけ?
2009-03-18 19:39 : 灰色 URL : 編集
>灰色さん
方密さんはイラストレーターの方ですが。萬屋さんは確かこれがデビュー作だったかと。
2009-03-19 16:25 : 絵空那智@管理人 URL : 編集
そうですかー。
教えてくれてありがとうございます!!
次回作も期待してます!
2009-03-24 17:06 : 灰色 URL : 編集
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